心のケアの話です。
大学時代、一緒に心理学を学び、今は臨床心理学博士として活躍している友人からのメッセージを紹介します。
大切な人と、子供達と、一緒にこの地震をいま戦っている友人達へ。

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心理学博士からの、震災から心を守るメッセージ

【はじめに】
日本の、そして世界中にいる、今回の地震津波に心を痛めている皆さまへ。

私は現在米国加州でクリニカルサイコロジストとして働いている臨床心理学博士の三羽理一郎といいます。
私も今回の大地震津波、日本での多くの被害を聞き、大変なショックを受け悲しんでいます。

しかし離れている自分にも何か出来ないかと地震後は、いろいろな心理関連の情報を日本語に翻訳し、発信してきました。
それらの情報は賛同し協力を申し出てくださった方々によりさまざまなブログやツイッターなどでも紹介されています。

情報を収集し翻訳しながら感じたのですが、こうした情報は多くの内容を簡潔にまとめざるを得ないために、読み手側に距離を感じさせるものとなりがちです。
意味は通じても心に届きにくいというか、どこか他人事に聞こえてしまいがちというか。。。

そのため、私は今回このメッセージ作成することにしました。
私個人もそうなのですが、口語での語りかけの文面の方が読みやすい、理解しやすい方は、是非こちらから必要、または有用な情報を得てご自身でご活用なさってください。
長文となってしまいましたが、少しでも多くの皆さんのお役に立てる事を心から願っています。

【多くの皆さんへの強い影響】
今回の地震および津波は、皆さんに対してこれまでにない大きな影響力を持っていると思います。
規模や被害の大きさももちろんなのですが、ほぼ全国・広範囲に地震があり、多くの地域で今も物資や電力の不足が起こっています。
また、メディアの発達で多くの情報が手に入り、今後まだまだ起こりうる地震への予断を許されない状況であることなどからこの問題は決して他人事とは言えず、そのためその影響力はかつてないものだと感じています。
こうした理由により、今現在も被災地で必死に生き延びるために戦っている方々はもとより、今現在は安全な場所にいらっしゃる方々も、未だに多大な影響を受け、大変苦しんでいらっしゃると感じています。
そうした皆さんのサポートために、今回のメッセージは作成されました。


【気持ち・身体・考え・行動の理解】
今回のような大惨事は、我々の日常というものを大きく破壊し苦しめます。
皆さんも、さまざまな大変な思いをされているのではないでしょうか?

ここでは、皆さんがどんなことに苦しみ、そしてそれにどう対処したらいいのかを学ぶために、それぞれ密接に関係しあう「気持ち」「考え」「身体」「行動」についてそれぞれに分けて考えていきたいと思います。

【気持ち】
まず、我々にはショックと共に大きな気持ちの変化が訪れてきます。
皆さんも、さまざまな気持ちを経験しているのではないでしょうか?
ここではまず、それを見つめてみましょう。

「恐怖」「怯え」「不安」「落ち込み」「悲しみ」「孤独感」「罪悪感」「怒り」「憤り」「麻痺」「無感覚」「無力感」「絶望感」・・・さまざまなものがあり得ます。

こうした気持ちを感じることは実はとても当たり前のことで、無理に打ち消したり否定したりする必要はありません。

まずは、今自分にどんな気持ちが起こっているのかを見つめ、受け入れるところからはじめましょう。
生じた気持ちについて、それが正しい、正しくないということは無いのです。
「こんなことを感じては駄目だ」「こんな風に落ち込んではいけない」「不安なんか感じてはいけない」・・・こんな風に自分の気持ちを否定する必要はないのです。
まずはあなた自身に起こっている気持ち、それらを認めて受け入れてあげる、それが何よりも大切なのです。

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私の経験では、まず地震を知って大変ショックを感じ、そのあと日本の家族や友人・知人の安否について不安になりました。
皆の安全は確認されたのですが、今度は、そこでほっとしてしまった自分への罪悪感がわいてきました。
まだたくさんの人が苦しんでいる中でほっとした自分への罪悪感と自己嫌悪です。
また、亡くなってしまった方の数が増え他の付随する問題が明らかになるにつれ、だんだん悲しみと落ち込みの気持ちが強くなってきました。
また、職場ではいつもよりも怒りっぽい自分がいることにも気付きました。
患者さんと話していても、自分の忍耐力が普段より落ちていると感じていたのです。
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このように、自分自身に起こっている気持ちをまずは理解し受け入れていってください。

【身体】
あなたの心とからだは密接に関連しています。
上にあるような強い気持ちは、当然身体面での変化もひきおこします。

また、現在多くの皆さんは実際に身体面に負担のかかる生活をされているわけですから、さまざまな問題が生じても当然です。
気持ちの時と同様、自分の身体面での変化に目を向けてみてください。

「発熱」「発汗」「吐き気」「頭痛」「肩こり」「腹痛」「下痢」「食欲の変化(不振・過食)」「睡眠の変化(不眠・中途覚醒、悪夢など)」「めまい」「だるさ」「無気力感」「過度の興奮」「持病の悪化」「表情のこわばり」・・・このような変化が起こりうります。

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私の場合は、食欲が低下し、現在睡眠の質も若干落ちているように思います。
そのため、食べやすいものを積極的に食べようとしたり、少しでもからだを休めたりしようとしています。
また、体力維持とストレス緩和のためにスポーツジムに行って気に入っているクラスをとったのですが、楽しんでいるにもかかわらず、表情が強張っていました。
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こうした身体面の変化を軽視しておくとのちのちの深刻な問題を引き起こすことになりかねません。
今のうちから、きちんと身体の変化にもアンテナをのばしておいて、早期の対応を心がけていきましょう。
対応について詳しくは下で述べていきます。

【考え】
上では、気持ちや身体面に生じうる変化について書きました。
そしてそれらの変化をそのまま見つめて受け入れ、その上で出来ることをやっていくことが大切だと述べました。
皆さんは、自分の気持ちや身体の変化に気づき受け入れることが出来たでしょうか?
少なくとも、そちらに意識を向けてみることができたでしょうか?

今回、ここで注目していきたいのは、あなたの持つ「考え」についてです。
気持ちや身体の反応とは異なり、あなたの「考え」については一歩立ち止まって吟味してみることが大切です。
なぜならば我々の考えというものは、しばしば現実や事実に即さず、過度で否定的なものになりやすいからです。

「日本はもう壊滅する」「もう終わりだ」「みんな死ぬ」「自分だけが安全でいて申し訳ない」「自分なんて生きている価値は無い」「苦しんでいる人がいるのに楽しいことなんてすべきじゃない、」「誰も助けてなんかくれない」「何をやっても無駄だ」「誰も自分たちのことなんて気にしやしない」「自分は一人ぼっちだ」「自分に出来ることなんて何もない」「みんな自分勝手だ」・・・などなどの極端で否定的な考えを持ったりしませんでしたか?

このような考えを持ってしまうことは、普通のことです。
上で挙げられた「恐怖」「怯え」「不安」「落ち込み」「悲しみ」「孤独感」「罪悪感」「怒り」「憤り」「麻痺」「無感覚」「無力感」「絶望感」などは、こうした考えと密接に関係し、こうした考え方のせいで、それらがどんどん悪化していくことにもなりかねません。
あなたはどうでしょうか?
そのような経験をしてはいませんか?

どうかぜひゆっくり何度か深呼吸をして落ち着いてみてから、もう一度あなたのこうした考えについて吟味してみてください。
落ち着いてあたりをよく見渡してください。
生き延びようと必死で努力している人、そういう人たちを助けようという人、あなたを気にかけている人、あなたの助けを待っている人たちがいることを思い出してください。
あなたは、そして我々は決して一人ぼっちではないのです。

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震災の当初、私の「考え」は、「自分はこんなに離れているところにいるから何も出来ない無力な存在だ」でした。
そのせいで、自分の「無力感」「孤独感」「罪悪感」が悪化していました。
今はそれを吟味し、「出来ることは限られているが自分にもやれることがある」という考えになっているため、こうした「無力感」「孤独感」「罪悪感」というものを減少させることが出来ました。
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自分の気持ちや身体の反応は当然のものとして受け入れると共に、もしかしたら自分の考え方は極端、または偏っているかもしれないという吟味の姿勢を持ち続けることがとても重要です。

【行動】
さて、これまであなたの気持ち、身体、考えについて説明してきました。
ここまでのところは理解いただけたでしょうか?
こうした大災害によって、あなたの気持ち、身体、考え方は大きな影響を受けました。
その結果、当然あなたの行動にも変化が起こるかもしれません。

「記憶・集中力・判断力の低下」「ボーっとする」「同じことを考え続ける」「落ち着けない」「攻撃的となり、喧嘩や口論をする」「泣く」「引きこもる」「ニュースを見続ける」「何もしない、何もできない」「仕事に手がつかない」「飲酒喫煙、違法ドラッグの使用」・・・さまざまな行動面の変化がありえます。

当然ですよね。
こんなにいろいろ大変なことになっているのに、そのまま普段どおりの生活を当たり前に出来るわけがないんです。

ある意味、こうした行動は、苦しんでいる自分自身を守るために生じています。
傷つきを感じなくなるように麻痺させたり、抱えきれない気持ちを爆発させたり。。。
ただこれは意識的に選択している行動ではないため、周囲との適応に欠けるものになりがちです。
そのため、さまざまな問題が起こりうります。

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私の場合は、「ボーっと」なり、「集中力・判断力の低下」が起きています。
今日も仕事のあとに運転していて、うっかり横から来る車を見落とし事故になりそうでした。
普段より、ずっと周囲への意識が低下しているようです。
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このような行動面の変化にも着目し気をつけていってください。

上記の「考え」、そして「行動」が、特に皆さんが改善しやすい部分です。
ここに焦点を当て、出来ることから良い変化を起こしていきましょう。

【心身の健康を維持、そして改善していくために】

こんな時、「自分が出来ることなんて何もない」「自分は無力だ」等思っていませんか?

そんなことはありません。
あなたにも出来ることが沢山あります!
それをここでは説明していきます。

これまで、ご自身の気持ちと身体の反応、自分の偏っているかもしれない考え方、不適応な防衛行動などを説明してきました。

実はこれらは密接に関連しているため、扱いやすいものから向上させることで、他のものまで改善させていくことができます。

自分の状態を理解し、その限界を見極める。
そして、出来ることからまずはじめていきましょう。

◎まずは日常のケアです。
からだが何よりの資本。
ともかく自分の日常を取り戻すことが大切です。
夜寝て朝起きて、三食きちんと食べて、出来るだけ清潔にして、なるべく運動する。
こうした、「当たり前」の日常を取り戻すことは、実はとても大切なことです。
それはあなたに落ち着きとエネルギーを与えてくれるでしょう。
出来るだけ普段の日常に戻すことを、ぜひ試みていってください。

また、お酒、暴食などでストレスを紛らわそうとすることは、一時的な緩和になるかもしれませんが、長い目で見るとからだに悪影響を与え、それが気持ちや行動にも悪影響を与えます。
出来るだけ、健康的な方向で改善をおこなってみてください。

◎自分のための楽しい時間を持ちましょう。
あなたの心やからだは大変疲弊しています。
もちろん、被災地で苦しんでいる方々のことを思うと休むこと・楽しむことには罪悪感がわくかもしれません。
しかし、あなたの疲弊した心身をいたわることは、今後の長丁場を無事に乗り切るために必須なものとなります。
だからこそ、一日の内少しでも自分のための時間を作り、趣味などを楽しむようにしてください。
こうした時間はあなたの低下したエネルギーを充電するのに役立ちます。

また、震災のニュースを見続けることは、心配・不安であるため仕方がないのですが、あなたの気持ちに負担をかけ続けます。
時間を区切って、あまり見過ぎないようにしてください。
そしてそれを見ない時間は、自分のために使ったり、家族や友人との楽しい時間を過ごすようにしたりしてください。

◎考えの吟味
上でも述べたように、極端で否定的な考え方はあなたの気持ちや身体、行動に大きく悪影響を及ぼします。
常に自分の考え方に意識を向け続け、極端なものとなっていないか確認してください。

例えば「罪悪感」を引き起こす考えです。
「自分だけが安全で悪い気がする」「こんな時に楽しむべきじゃない」「自分はみんなほど辛くない」など、とてもよく起こりうる考えですが、この考えは何の助けにもなりませんし、事実でもありません。
またそのせいであなたの心身が疲弊し、仮に病気にでもなった場合、逆に貴重な医療者の力、薬品、人材力を失うことにもなってしまいかねません。
あなたにはあなたの役割があり、被災者やレスキューの皆さんと同様になる必要はないのです。
というより、それは避けていかなければなりません。

ひとつぜひ持って欲しい考え方は、「自分は自分の出来ることをするのが大切である」です。
被災地で救助に当たっている人たちだけが、今ここで重要なのではないのです。
あなた方ひとりひとりが、自分とその周囲をケアし大切にすることで、日本全体の回復・復活に役立ちます。
あなた方ひとりひとりがくじけないことが、全体としての力となります。
なので、あなた個人のがんばりと健康維持は、日本全体に大きく貢献します。
そのことをいつも忘れないでいて下さい。

◎気持ちをほぐす方法
震災に反応して生じる否定的な気持ちを認め受け入れることは、それ自体あなたの心を楽にしてくれます。

またそれに付け加えて、他にもいろいろとそうした気持ちを楽にする方法があります。
あなたの体と心は密接にかかわっているため、身体面からアプローチしていくのです。
そうやって気持ちをほぐすことはまた、身体の状態をも改善してくれます。

・何度かゆーっくり深呼吸を行なうこと。
・体の節々をストレッチングで伸ばすこと。
・ヨガ
・お風呂(*可能であれば)
・マッサージ
・瞑想

などなど。

こうした方法を用いて、あなたの気持ちをほぐしてあげて下さい。
ずっと楽になります。

◎気持ちを表現することの大切さ
気持ちは、身体や考えや行動に関係してきます。
そのため、こわばった気持ちをほぐしたり、楽にすることは、他の部分を改善することにもつながります。
気持ちは押さえつけると爆発するか、身体を蝕むため、安全な場で適切に表現していきましょう。

・自分自身でそれを認め受け入れる
・話を聞いてくれようとする近しい人に、気持ちを話す
・日記や文章で感じるままに書く
・絵画、音楽、ダンスなどを通じて思いを表現する
・セラピストに話す
などなど。

あなたの気持ちはどんなものでも、あなたの大切な、気持ちです。
無視したり押し込めたりするのではなく、それを受け入れて大事に表現していきましょう。

◎「怒り」の気持ちの理解
多くの人が、怒りや憤りを感じています。
政府や不適切発言をした人間、メディア、上司・同僚や家族に対しての怒り、憤り。
こうした気持ちは、実はあなたの感じているストレス、そして何も出来ないまたは出来ることが限られていることからくる無力感などから生じているかもしれません。

怒りは怒りを生み、負の連鎖につながります。
しかし今我々に必要なのは、怒りのつながりではなく、サポートのつながりです。
上で書かれたような方法で、あなたの怒りをほぐしていってください。
自分の無力感やストレスを認め受け入れることで、少し楽になるかもしれません。

◎他者との協力、ケア
これまでは主に、個人のケアについて説明されています。
しかし我々は、苦しんでいる他者、特に被災者のために何か出来ないかと感じ、悩みます。

あなたの出来ることとはなんでしょうか?

被災地でのボランティアは、よほどの特殊技能がない限り、救助よりもその阻害になってしまいかねません。
物品の送付も、必要とされているものを必要とされている方法にのっとってきちんと行なわない限り、現地での助けとはなりません。

実際に可能なのは寄付や献血です。
これらはきっと助けになります。
ただし短時間で済むことなので、こうした心を落ち着かせることには足りないかもしれません。

何も出来ないでいると、上にも書いたような罪悪感や自責の念を持ってしまったりもします。
では、どうしたらいいのでしょうか?

まずは自分自身の健康を保つこと。
これが一番大切です。
日常を取り戻し、自分のために時間をとり、考えを吟味し気持ちをときほぐす。
こうしたことを通じて、貴重な人材や資源を必要なところにまわすことが出来、また、必要に応じてあなたの力を役立てられるようになります。
そのため、ともかくまずは自分と家族のケア、これを忘れないでください。

他には、身近な人のサポートをしていってください。
話を聞いてあげるもよし、料理を差し入れるのもよし、マッサージするのもよし、持っているものを分け合うのもよし、こういう情報をコピーしてシェアするのもよし。。。
何でも良いんです。
必要とされていることを見出したら、出来ることをする。
これがとても大切なんです。

考えてみてください。
もし100人が周囲の5人の人たちをサポートしてみたら、それだけで自分たちを含む600人が幸せになります。
その600人でまた5人の人をサポートしたら、いったい何人になるでしょうか?
そしてまたその人たちが他の人たちをサポートしていったら・・・?
あなたの身近なサポートと幸せは、全体の幸せへとつながります。
どうか、被災者を救助できない自分を責めることはやめてください。
かわりに、あなたの周囲の人たちを出来る限りサポートしていってください。

◎それでも何かしたい人は、ぜひ、「祈り」ましょう。
私も特に宗教は持っていませんし、特定の宗教にこだわる必要はありません。
しかし、我々の祈りは、力です。
怒りや悲しみや憤りの気持ちよりも、傷ついている人を想う祈りの方がきっと何かの力となる、そう私は信じています。
朝起きた時と寝る前と食事の時、または毎時間ごと、どんな風でもかまいません。
祈りましょう。
我々の集まった願いは、きっと助けとなりますから。。。

【自分へのキーワード】
自分自身を奮い立たせる何らかのキーワード。
こうしたものを持つことは、くじけそうになった時、元気を出したい時に役に立ちます。

「私はまだまだ大丈夫」「私にはたくさんの大切な人がいる」「日本の復興を信じてる」「誰も私たちをくじけさせることは出来ない」「私たちは何度でもよみがえる」「俺の強さをなめんな」
などなど、なんでも良いのです。
あなたの心に力を与えてくれる、そういうキーワードを見つけて、それを支えにしてください。

ちなみに私のキーワードは、「こんなものに、俺らは、決して負けやしない」です。


以上が、今回皆さんに知って欲しかったことです。
長文となってしまいましたが、大切な情報、必要な情報を出来る限り入れるようにしました。
どうか一人でも多くの方がこうした情報を利用して負担を軽減させ、元気に過ごしていけるよう。
心から願っています。

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最後に、私が今朝体験したことをここでぜひ皆さんとシェアさせていただきたいと思います。

私の妹の一人は沖縄のある島に住んでいます。
今回地震の関連でなんどかやり取りをしていたんですけど、今朝、彼女から驚くべき内容のメールをもらいました。

妹の古い友達が久しぶりに妹に連絡をしてきたそうです。
それというのも、その友達のご友人が私の翻訳した震災ストレスの対処法をその方のブログで紹介してくれていて、それを偶然読んだその友達は、不思議となぜか妹のことを思い出し、そして妹のブログを久しぶりに見ることになったそうです。
そうしたら、妹も同じ対処法の情報を載せており、しかもその書き手が彼女の兄である私であったことを知ってビックリ仰天したという話でした。

私が書いた文章を、その内容に賛同してくださったどなたかがご自身のブログで紹介してくれ、それを読んだ妹の友達が妹のことを思い出し、妹のブログを訪ねることでその書き手が彼女の兄だったことを知る。。。

こんなことって本当に起こるんですね!
本当に驚きました。
我々のつながりは、我々が思っているよりももっとすごいものかもしれません。
我々の世界は、我々のつながりを通じてできっとどうにでもしていけます。

そんな気がしました。
涙が出ました。

皆さん。
大変でしょうが、いっしょに、どうにかやっていきましょう。




こんなものに、俺らは、決して負けやしない。

みんなの持つ力を、俺は心から信じてる。


(三羽理一郎)


【お願い】
役立つ情報を広めて少しでも震災による心の傷のケアに利用していただきたいと思っているので、転載や拡散はご自由にしてください。
ただし情報発信源としての責任を有しているため、必ずこのリンク先、情報源を明記するようにしてください。我々の目的は余計な混乱や誤解を生むことではなく、少しでも多くの方のケアに貢献することです。
転載される方も同様だと思います。
ご理解ください。