心の闇

滋賀で痛ましい事件が起こる。幼稚園児2人が同級生のママに刺殺された。おなかや背中を何度も刺されて道端に放り出された。たった5歳なのに。そんなニュースを聞くと胸がきしむように痛むような感じがする。
犯人の女性は日本人ではなく、その事実がますます暗い気持ちにさせる。自分も経験したことのある言葉の壁、異文化の壁と差別の目。彼女を追い詰めた心の闇はどれだけ深かったんだろう。


一日中、朝から晩まで1000回くらい「ママ、ママ」と叫ばれて、たったそれだけのことだけど、それでも「うるさーい!」と思って声が荒くなることがある。
年明けからずっとそんなで、ここにきて私もあんまりママ、ママいうので実のところかなりうんざりしてきている。台所に立ったり相手ができないときは確かにつまらないんだろうけど、隣にいても「ママ!」と叫ばれると「なによぅ?」「ママ、ここにいるじゃん!」と声に出して言ってしまう。
もっとかまってあげてよ、と周りは思ってる? 私も一生懸命なんだけど。ハナは朝から晩まで愛しくて、かわいくて、たまらないけど、それでも自分の中に暴力的な気分を感じるときがある。ハナの大切さとは別の次元なんだよ。タカチャンが一生懸命ハナと私の相手をしてくれる毎日と、両親に大事に育てられてきた自分の中に刷り込まれた愛情の存在があっても、だ。やっぱり私はわがままなんだな。
それを抑えることができるのは、なんでもない一日の途中で、気を紛らわせるために出かけたり、話のできる人たちの存在があるから。
そんな私にもしも、家事もほっぽって出かけようかと思える気楽さや、同じ子育てに奮闘しているママ友も一人もいなかったら? 考えたらぞっとするけど、「うるさーい!」とぶちきれて窓から放り出したりするかもしれない。
一人の人間を育てるってほんとに大変。自分もどんどん成長しないといろんなことについていけなくなってしまう。