Day4 上海上陸

朝6時くらいに目が覚めて、バルコニーに出てみたら景色が変わってた。もう長江に入っていて、岸にはクレーンやらコンテナやらが並ぶ景色が続いてる。また一眠りして家族みんなで起きだしたころには、バルコニーのど真ん前に上海のテレビ塔が見える場所に停泊していた。おぉぉぉ、着いた!!
天気はあいにくの雨。テレビ塔は雨雲で先端がかすんでしまっていて、バンドの方向も曇って見える。うーん、せっかく上海万博に出かけるのに!


朝ごはんの後、タカちゃんがハナに薬を飲ませていたとき、粉が喉に入り込んでむせたのか、ひどく咳き込んで、食べたものをこぽっと全部戻してしまった。あららら。朝食を食べているときからハナの食欲がいまいちなく、無理して食べなくていいよー、と言っていたのだけど、そろそろ胃腸も疲れているんだろう。
ハナは喉に引っかかっただけだといって別におなかも痛くないし、気持ち悪くもない、というけれど、念のために医務室に連れて行った。医務室とインド人のドクターに相当ビビッて泣いていたらしいが、診断はたいしたことはなく、「また吐いたら飲ませてあげて」と吐き止めを一錠もらっただけで問題なし、とのこと。診療費用、146ドル。海外旅行保険、3700円。入っててよかった・・・。
ハナの様子を見ながら、一応上海万博へのツアーには参加することにした。


下船はシーパスカードとパスポートを持参。シーパスカードを機械に通して船を降り、降りたところに設けられた入国審査用のテントの中で審査官にパスポートを見せて中国に入国。そのあとはツアー参加者で観光バスに乗り、およそ30分かけて万博会場まで移動した。意外と遠い。
会場についたころには雨が小雨になっていた。


◆上海万博
さすがに平日の朝から、ということもあるのか、入場ゲートへ続く通路はガラガラといっていいくらいの空きっぷり。開幕した日は1万人以上の人が押し合いへし合い、だったとニュースで見た気がするので、それからするとかなり快適。荷物の検査を受ける際、ケイゴを抱っこしたタカチャンがスリングのリングで身体検査に引っかかり、結局寝ているケイゴは一旦スリングから出されて寝ぼけ眼のまま中国人のセキュリティーのお兄ちゃんに抱かれ、スリングだけ機械で再検査、みたいなことになって時間をとった。そのまま再びスリングに戻されたケイゴが寝たまんまだったのには呆れた(笑)。
すすっと会場の中まで入って、中国館の真横で解散。18時まで自由行動。約7時間ある。
会場は広大、かつ川によって2分されていて、今回歩き回ることができたのはメイン会場の、1/4がいいところ。しかも実際に見て回ることができたパビリオンはそのまた半分以下かな? 5歳児と2歳児を連れて、7時間の間に食事もして、なので、これぐらいでも相当くたびれた。そして十分満足。
生まれて初めて「万博」というものをみたけど、こういう催しなんだな、と理解。


★日本語:まったく通じないし、マップなどは全部英語(と、もちろん中国語)。万博会場コンパニオンはなんとなく英語が分かる程度。飲食店では店に1人か2人くらい英語が分かる店員がいる程度、と思う。

★トイレ:和式も結構多くて、ハナは断固拒否。多目的のトイレには洋式トイレと乳児のオムツ換えシートが完備されていて、主にここを利用。水も流れるし、紙がないこともなく、綺麗に清掃されていて快適。

★ショップ:万博グッズなどを含むショップは店によって置いてある種類に差があって、最初に入ったところはショボショボで何も買う気になれなかった。中国館の後方にある「グルメとショッピング」エリアとして大きく場所をとっているところには大きなショップが構えてあって、ありとあらゆるグッズが揃っている感じだった。ご近所の子供たちのお土産をここで大量買い。ケイゴは万博のマスコット人形(青くて、これも何かのパクリとの噂が・・・)、ハナはマスコット人形が両脇についたネックピローを買ってもらった。クレジットカードも番号認証式で使用もスムース。サインもさせられ?だったけど。

★食事:ランチに麺やご飯ものを食べさせてくれそうな店を見つけて入ってみた。スターバックスやケンタッキーもあった。


★パビリオン:中国館は間近で見るその大きさは圧巻。上海万博のシンボルなので、いっぱい写真も撮った。でも中に入るのにずいぶん並んでいたし、中もすごく広そうだったので、スキップ。
今回見ることができたパビリオンは、太平洋館、テーマ館の一部、クロアチア館、ベルギー&EU館、トルコ館、アイスランド館、アイルランンド館、ギリシャ館、デンマーク館。アイスランド館ではこの間の火山噴火の映像が流れてた。手配が早いねぇ。ギリシャ館は「国が破綻して次回はないかもしれないから是非行こう」とタカちゃんが希望(笑)。デンマーク館は本国から本物の「人魚像」が万博会場入りしていて、いっぱい写真に撮ってきた。デンマーク館はデザインも展示の仕方もすばらしくスタイリッシュで、長居できて楽しかった。子供たちもデンマーク館ではとても楽しそうでよかった。建物全体がらせん状で、歩行者とは別に、自転車を借りて上まで漕いで上がれるバイクロードも作ってあった。同じデザインの自転車がずらりと並んでいる様子が印象的。
パビリオンによっては、人数を限定したお土産を用意しているところが結構あって、ハナとケイゴはあちこちで優先権を得ていた。子供の特権だよねぇ。ベルギー館では長い長い順番待ちの列の中でハナ一人だけ大道芸みたいなおじさんからチョコレートのメダルをもらっていたし、EU館の表で開催されていたミシュランシェフのデモストレーションで一緒にカラフルなムースソースを使ってお皿に風景画を描く、という体験をさせてもらった。ケイゴはコック帽のお兄さんに抱っこされてハナの様子を見学。このシェフは高輪、箱根、京都のプリンスホテル、大阪ヒルトンにもいたらしく、ハナとケイゴが日本の横浜から来ましたといったら嬉しそうだった。肝心のお味はオードブルなので、ハナには大人の味すぎてイマイチだったみたいだけど(笑)。おまけに地元テレビ?の取材みたいのも受けた。アイスランド館ではアイスランドのミネラルウォーターをケイゴがゲット。親もそのおこぼれにあずかり助かった。
繭の形をした日本館があるエリアには最初から真反対の方向に進んだこともあって、近づくことはおろか、見かけもしなかった。3日くらいないと見切れないー。いや、並ぶ時間を入れたら3日でも足りないかも。


■ロイヤルカリビアン主催のツアーにムッ!!!
初めての万博見学はそれなりに楽しく、満足だった。でも最後の最後で、船に戻る観光バスに危うく置いていかれそうになった。集合時間にバスごとの集合場所へ戻ったら、私たち家族4人が揃っていないのに、先にガイドがみんなを連れてバスに向かって歩き出してしまったのだ。おいっ!
集合場所に戻ったときに、はるか向こうの歩道橋の上を、ツアーガイドの兄ちゃんのスーツ姿と掲げた丸いサインが見えた気がして嫌な予感・・・・。案の定私たちのバス番号を掲げたグループがどこにもいなくて、タカちゃんが他のグループに聞きまわったら、先に行ってしまったことが判明。タカチャンはケイゴを抱っこして、ハナはいい加減くたびれたところを懸命に走って私についてきて、それでも置いていかれそうだったので、ワタシ猛ダッシュ。走った甲斐あって団体に追いつき無事バスには乗れた。乗れたけど!!!
バスに乗ってからの人数確認もバスが動き始めてからだったし、他にも乗り遅れる人がいたらどうするんだー。
あとでタカチャンが船内のツアーデスクで「グループに置いていかれて、自費でタクシーに乗って船に戻る羽目になった」というおじさんが「納得できん!!」とクレームしているところを見かけた。
自分の都合で団体から先に離団する人たちからしっかり「離団後に何があっても自責でっせ」という承諾書をもらうのは当然だろうけど、ツアーに最後まで参加する人の面倒はきちんと見ようよ。そんなのツアー企画の最低限しなくちゃいけないことだろうに。人数確認なんて初歩的なこと、ちゃんとスムースにこなそうよー、と呆れた。要改善です。



ハナは朝の不調を心配したけど、万博会場で歩くうちに復活し、後半はケイゴと走り回ったり、元気な様子で安心した。お昼も食べたし、船に帰ってからもちゃんと夕飯をとった。今夜はゆっくり眠ろう。ケイゴもよくがんばった。完全に自分のペースで寝たり起きたりして体調を調節しているみたいで、将来大物の予感(笑)?!